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  • 共通絵画研究室とは
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沿革

1962(昭和37)年に設置された本学造形学部は、当初「美術学科」、「産業デザイン学科」の2学科、各3専攻で構成されていました。その産業デザイン学科3専攻(商業デザイン、工芸工業デザイン、芸能デザイン)の共通基礎課程、必修科目「基礎としての絵画(デッサン)」を担当する研究室として開設されたのが、現在の共通絵画研究室の前身です。
授業は3専攻の混成クラスで行われ、1963(昭和38)年には短期大学デザイン科の絵画(デッサン)の授業も始まります。内容は学部・短大とも、人工形体と自然形体を対象とした、鉛筆・木炭・ペン・コンテによるデッサンと彩画の実技でした。

1965(昭和40)年、デザインの基礎教育には、デッサンや絵画制作が重要であるとの共通理念に基づき、産業デザイン学科の共通基礎課程の絵画授業を担当する「デザイン絵画研究室」が設置されます。新たにスタートした専攻別カリキュラムでは、これまでにない未開拓な描画材料を積極的に導入しつつ、自然から学ぶことを基本としながらも、客観性と合理性とをあわせもつ「造形基礎教育」が行われました。
1970(昭和45)年には現在の「共通絵画研究室」へと名称変更され、「デザインのための絵画(デッサン)」の習得をめざしていきます。

1980年代には美術系大学のデザイン科志望者が急増し、予備校の受験対策としてのデッサンが強化されたことにともない、本学もデザイン系学科の基礎教育の見直しを段階的に実施します。1989(平成1)年の建築学科の授業は、初めてモチーフとして「石」を導入した、2週間課題の鉛筆淡彩となりました。また、視覚伝達デザイン学科の授業でも、実験的に2週間課題を実施します。こうした長期課題は、長く画面と接することで、既知の技法だけでは対応できない作品制作へと、質的な変革を迫る契機となりました。

1991(平成3)年にはカリキュラムの全面的な見直しを行い、入学以前に習得したデッサンや絵画表現の既成概念を打ち破り、自己の感覚の解放を目的とした実験授業(新カリキュラム)をスタートします。その成果は1993年、「共通絵画における絵画授業の実験報告」として学内に発表しました。2001(平成13)年には、全学科の2~4年生を対象に人体をモチーフとした実技授業を行う「自由選択授業」を開設。翌2002年には造形学部に4年制の通信教育課程が新設され、夏期スクーリングでは、「造形基礎Ⅱ・観察と描写」「造形基礎Ⅲ・感情と色彩」の授業がスタートしました。

2003(平成15)年からは全学で『造形総合カリキュラム』が実施され、共通絵画研究室は現在のカリキュラムである、[造形総合科目Ⅰ類〔必修〕絵画I]、[造形総合科目Ⅰ類〔選択必修〕絵画(Ⅲ・Ⅳ)]、[学科別科目Ⅰ類〔必修〕絵画Ⅱ]、早稲田大学との単位互換授業ともなっている[造形総合科目Ⅱ類〔自由選択〕絵画]の各科目を担当します。
実技試験/学科試験の選択制など、本学の入学試験の多様化に対応して、2012(平成24)年、[造形総合科目Ⅰ類〔必修〕絵画Ⅰ]に、実技経験の少ない学生のための「鉛筆デッサン基礎クラス」を併設。その後も美術大学におけるリメディアル教育と位置づけ、造形の基礎力を補う授業として展開しています。

2013(平成25)年、全学的なカリキュラムの見直しにともない、[造形総合科目Ⅰ類〔選択必修〕]に「デッサン・着彩画」「人体ヌードを描く」「自画像を描く」の3科目を新設、またこれまでにない新しい試みとして、美術系研究室が合同で運営するオムニバス授業、「デッサン・クロッキー」[造形総合科目II類]がスタートしました。さらに2016(平成28)年には、[造形総合科目II類〔自由選択〕]に「デッサン基礎」が開設され、より多くの学生が参加できるようになっています。